スチームトラップについて
ボイラーで作られた蒸気は、配管内等で冷やされ、
または、プロセスで熱を使いドレンとなる。
このドレンが溜まらぬように、適量排出するための装置。
■ドレンを排出する。
■できるだけ蒸気を漏らさない。
■速やかに空気等を排出する。
または、プロセスで熱を使いドレンとなる。
このドレンが溜まらぬように、適量排出するための装置。
求められる機能
■ドレンを排出する。
■できるだけ蒸気を漏らさない。
■速やかに空気等を排出する。

スチームトラップの種類
1.間欠式(機械式)
バケット式
ディスク式
バイメタル式
フリーフロート式
2.連続式
オリフィス式、ノズル式
STノズル式(ST Nozzle Type Steam Trap)

機械式トラップについて
機械式の⻑所と問題点
⻑所
設定レンジの範囲であれば、ドレンの増減や圧⼒の変動に対応する。
問題点
構造上回避できない蒸気漏れが⽣じる
トラップ開閉に伴う圧⼒変動を原因としたウォーターハンマーを起こさないよう、ドレンを残さず排出するため、必然的に蒸気漏れをおこしている。
本来であれば潤滑補助(グリス・ベアリング等)が必要な稼働であっても、ドレンを感知する機構と弁の構造が近く、⾼温⾼圧の環境となるため使⽤できない。
その結果クリアランスを設けるが、経年劣化が⽣じるため、耐⽤年数が短く蒸気漏れが発⽣する。
その結果クリアランスを設けるが、経年劣化が⽣じるため、耐⽤年数が短く蒸気漏れが発⽣する。
異物の噛み込みや堆積を起因とした蒸気漏れも⽣じる。
また、排出時の流速が速く、稼働が追いつかないため⽣じる蒸気漏れも多い。
また、排出時の流速が速く、稼働が追いつかないため⽣じる蒸気漏れも多い。


機械式の考察
例として、同じメーカーでも、ほぼ同じ部品点数の蒸気レギュレーターは25Aで15万円程度なのに対して、
25Aスチームトラップは3~4万円としている。
これは、交換時期と経年劣化と製作精度(⼯数)及び常時の漏れ(クリアランス幅)との折り合いをつけた結果である。
25Aスチームトラップは3~4万円としている。
これは、交換時期と経年劣化と製作精度(⼯数)及び常時の漏れ(クリアランス幅)との折り合いをつけた結果である。

機械式の誤解
機械式のリスク
機械式は連続式と⽐較すると、トラブルが発⽣した際に蒸気の漏れが多くなるだけで、詰まってプロセスが停⽌するリスクがない。
⇒⽐較的上記漏れが少ないと⾔ってよいが、両⽅の問題点も同時に継承しており、全く解消されていない。

フリーフロートの問題
フリーフロートは機械式と連続式のいいところを併せ持った⽅式で、上記の問題点を有さない。
⇒確率的には⾔える事だが、その限りではない。

オリフィス式、ノズル式トラップについて
オリフィス式、ノズル式の⻑所と問題点
⻑所
間⽋式と同じ理由の蒸気漏れはない。
問題点
構造上回避できない蒸気漏れが⽣じる
オリフィスは、孔の断⾯積が⼩さく、ドレンの増減や圧⼒の変動に対応しない。
オリフィスは、⽬詰まりを起こしプロセスが停⽌することがある。
オリフィスは、フラッシュ蒸気や腐⾷により孔が削り広がり、排出量が増⼤していく経年劣化がある。
オリフィス・ノズルの交換が難しく、孔径の細かな調整がされていないため、蒸気ロスが発⽣している。

オリフィス式、ノズル式の誤解
連続式においては⼀次側の圧⼒変動がないため、ウォーターハンマーを起こさない。
そのため、トラップ⼿前においてドレンをある程度溜め込む事で、ドレンのみを効率的に排出する事が可能である。
量との兼ね合いはあるが、ドレンを常に溜め込むことが理想な状態となる。
しかしながら、他社のオリフィス式・ノズル式トラップは、間⽋式と同様に⼀次側にドレンを溜めないように設定されている事が多く、蒸気ロスが発⽣している。

そのため、トラップ⼿前においてドレンをある程度溜め込む事で、ドレンのみを効率的に排出する事が可能である。
量との兼ね合いはあるが、ドレンを常に溜め込むことが理想な状態となる。
しかしながら、他社のオリフィス式・ノズル式トラップは、間⽋式と同様に⼀次側にドレンを溜めないように設定されている事が多く、蒸気ロスが発⽣している。
